看護助手(看護補助者)のベースアップ2026は5.7%|月12,779円(編集部試算)、6,000円の処遇改善事業は2024年5月分まで
看護助手(看護補助者)の給料は、2026年に上がるのか。答えを先に書くと、2026年6月の診療報酬改定で、ベースアップ評価料の賃上げの目標は看護補助者が2026年度5.7%と、看護師など(3.2%)より高く設定されました。令和7年賃金構造基本統計調査の看護助手の平均の所定内給与224,200円に当てはめると、月12,779円になります(編集部試算、2026年10月3日確認)。
ただし、職場全体の目標で、一人ひとりに保証された額ではありません。また、よく検索される「月6,000円」の看護補助者処遇改善事業は、2024年2月〜5月の賃金引上げ分を対象にした補助金です。2024年6月からは、看護補助者もベースアップ評価料の対象になっています。
- 目標
- 2026年度に5.7%、2027年度にさらに5.7%(予定)
- いくら(目安)
- 月12,779円(看護助手の平均の所定内給与224,200円から・編集部試算)
- 月6,000円の補助金
- 看護補助者処遇改善事業=2024年2月〜5月の賃金引上げ分
- 救急病院
- 看護職員処遇改善評価料の対象に、病院の判断で加えられる
- 確認日
- 2026年10月3日
「令和8年度」は2026年度です。ベースアップ評価料の全体はベースアップ評価料の総まとめで扱っています。
2026年6月から:目標は5.7%(看護師などは3.2%)
厚生労働省の概要資料は、ベースアップ評価料の目標を「令和8年度に3.2%(看護補助者・事務職員は5.7%)、令和9年度にさらに3.2%(看護補助者・事務職員は5.7%)の賃上げを目指す」としています。看護補助者は、2024年の仕組みから対象でした(2024年の対象は「主として医療に従事する職員(医師、歯科医師、専ら事務作業を行う事務職員等を除く。)」で、例に「例)薬剤師・看護師・看護補助者等」と書かれています)。
2026年の改定では、入院ベースアップ評価料の区分を決める計算でも、看護補助者の給与には5.7%(2027年6月からは11.4%)の率が使われます(ほかの対象職員は3.2%・6.4%)。また、継続して賃上げを行っている職場の点数を受けるための基準も、2024年3月と比べた基本給等の引き上げが、2026年度は「5.5%(看護補助者、事務職員については、8%)」以上と、看護補助者のほうが高い水準です。
いくら?(看護助手の平均の給与に当てはめる)
賃金構造基本統計調査では、看護補助者にあたる職種は「看護助手」として集計されています。令和7年の数字と、目標の率を当てはめた目安は次のとおりです。
| 所定内給与額(月) | 224,200円 |
|---|---|
| きまって支給する現金給与額(月) | 240,800円 |
| 年間賞与その他特別給与額 | 481,200円 |
| 平均年齢・勤続年数 | 48.7歳・10.3年 |
| (参考)令和6年の所定内給与額 | 220,800円 |
| 5.7%の目安(2026年度) | 月12,779円 |
| 11.4%の目安(2027年度まで・予定) | 月25,559円 |
働く場所ごとの給与は、中央社会保険医療協議会の第25回医療経済実態調査に、病院・診療所の「看護補助職員」の常勤1人あたりの平均給料として出ています。
| 職場(開設者) | 平均給料(年) | 月あたり | 5.7% | 11.4% |
|---|---|---|---|---|
| 一般病院(全体) | 2,860,962円 | 238,414円 | 13,590円 | 27,179円 |
| 一般病院(医療法人) | 2,819,709円 | 234,976円 | 13,394円 | 26,787円 |
| 一般病院(国立) | 3,116,312円 | 259,693円 | 14,802円 | 29,605円 |
| 一般病院(公立) | 3,105,017円 | 258,751円 | 14,749円 | 29,498円 |
| 一般診療所(医療法人) | 2,493,174円 | 207,765円 | 11,843円 | 23,685円 |
| 一般診療所(個人) | 2,199,208円 | 183,267円 | 10,446円 | 20,892円 |
調査の「前年(度)」は、「令和6年4月から令和7年3月末までに終了した事業年(度)」で、2026年6月の改定より前の給料です。目標は職場全体の率なので、配り方しだいで一人ひとりの上がり幅は変わります。2027年度の分には、令和9年度の予算編成で「加減算を含め更なる必要な調整を行う。」という条項があり、確定ではありません(見通しは看護師の給料は2027年も上がる?)。
「看護補助者」と「看護助手」
診療報酬や国の補助金では「看護補助者」、統計や求人では「看護助手」と呼ばれることが多い職種です。看護補助者処遇改善事業の概要は、看護補助者の仕事を「看護師長及び看護職員の指導の下に行う、原則として療養生活上の世話(食事、清潔、排泄、入浴、移動等)」などと説明しています。この記事では、制度の話は「看護補助者」、統計の数字は「看護助手」と書き分けています。
月6,000円の「看護補助者処遇改善事業」はいつまで?
看護補助者処遇改善事業は、令和5年度補正予算による補助金です。概要資料には次のように書かれています。
- 対象期間——「令和6年2月~5月の賃金引上げ分(以降も、別途賃上げ効果が継続される取組みを行う)」
- 補助金額——「対象施設の看護補助者(常勤換算)1人当たり月額平均6,000円の賃金引上げに相当する額」
- 対象施設——「病院及び有床診療所であって、看護補助者の配置を要件とする診療報酬を算定する医療機関」
補助金が対象にしたのは2024年2月〜5月の賃金引上げ分です。2024年6月からは、看護補助者はベースアップ評価料の対象職員になり、2026年6月の改定で目標が5.7%になりました。「6,000円」は職場の看護補助者1人あたりの平均の額で、一人ひとりの額ではありません。
救急病院では看護職員処遇改善評価料の対象にもなりうる
救急搬送が年200件以上などの病院が算定する看護職員処遇改善評価料は、看護職員が必ずの対象です。施設基準の通知は「当該保険医療機関の実情に応じて、当該保険医療機関に勤務する看護補助者、理学療法士、作業療法士その他別表1に定める職員(非常勤職員を含む。)も加えることができること。」としています。看護補助者を加えるかは病院が決めます。詳しくは看護師の処遇改善手当2026で扱っています。
加算の名前が「看護補助・患者ケア体制充実加算」に
病棟の看護補助者の体制を評価する加算は、2026年の改定で名前が「看護補助・患者ケア体制充実加算」に変わりました(旧・看護補助体制充実加算)。疑義解釈その2 問25は、研修について「名称が変更されたのみであり、研修内容には特段の変更は生じない。」と答えています。療養病棟などの加算1の施設基準には「当該保険医療機関において3年以上の看護補助者としての勤務経験を有する看護補助者が、5割以上配置されていること。」という要件があります(同 問26)。
自分の職場で確かめること
- 職場が届け出ているか——ベースアップ評価料の届出は、全国8つの地方厚生局の名簿で確かめられます。見方はベースアップ評価料が給料に反映されない?にまとめています
- 説明を求める——ベースアップ評価料の施設基準は、職員から照会を受けたら書面などで分かりやすく答えるよう職場に求めています
- 雇い主はどこか——派遣や業務委託で病院に来ている場合は扱いが違います(業務委託の職員は対象外、派遣は条件つき)。詳しくは医療事務もベースアップ評価料の対象にで扱っています
よくある質問
2026年に看護助手の賃上げは予定されていますか?
看護補助者の処遇改善事業(月6,000円)はいつまでですか?
看護助手の平均の給料はいくらですか?
パートの看護助手も対象ですか?
出典
- 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要 1.賃上げ・物価対応(賃上げ)」・「令和8年度診療報酬改定におけるベースアップ評価料等について」(目標・対象職員の新旧・評価料の計算・継続して賃上げしている職場の基準、2026年10月3日確認)
- 「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和8年3月5日保医発0305第8号・抜粋)(看護職員処遇改善評価料の対象・周知と書面での説明、2026年10月3日確認)
- 厚生労働省 疑義解釈資料:その2(令和8年4月1日)問25・問26(看護補助・患者ケア体制充実加算、2026年10月3日確認)
- 厚生労働省「看護補助者処遇改善事業」・「看護補助者処遇改善事業補助金の概要」(対象期間・補助金額・対象施設・看護補助者の業務、2026年10月3日確認)
- 政府統計の総合窓口(e-Stat)令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者・職種 第1表・令和6年 同第1表(看護助手の給与、2026年10月3日確認)
- 中央社会保険医療協議会「第25回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告(令和7年11月26日公表)の概要」(看護補助職員の平均給料、2026年10月3日確認)
- 厚生労働省「診療報酬改定について」(令和7年12月24日の大臣折衝事項)(令和9年度の調整、2026年10月3日確認)
本記事の条件・日付は、上記の公表資料の記載を確認日時点で書き写したものです。月の目安は統計・調査の平均に目標の率を掛けた編集部試算で、実際の支給額は勤務先ごとに異なります。2027年度の分は令和9年度の予算編成などで変わる場合があります。当編集部は、記事で取り上げる医療機関・求人サービス各社の関係者ではありません。
更新履歴
- 2026年10月3日:公開