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理学療法士・作業療法士のベースアップ2026はいくら?目標3.2%で月9,542円(編集部試算)、介護の職場は処遇改善加算

理学療法士・作業療法士のベースアップは、2026年いくらなのか。答えを先に書くと、病院・診療所と訪問看護ステーションで働くリハビリ職はベースアップ評価料の対象で、国の目標は2026年度に3.2%です。令和7年賃金構造基本統計調査の平均の所定内給与298,200円(理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,視能訓練士)に当てはめると、月9,542円になります(編集部試算、2026年9月30日確認)。

ただし、これは職場全体の目標の率を平均に掛けた目安で、一人ひとりに保証された額ではありません。また、介護老人保健施設や通所リハビリテーションなど介護保険の職場は、ベースアップ評価料ではなく「介護職員等処遇改善加算」の仕組みです。2026年6月からは、その対象が介護職員から介護従事者に広がり、訪問リハビリテーションにも新しく設けられました。

理学療法士・作業療法士のベースアップ2026。病院・診療所と訪問看護ステーションはベースアップ評価料で、目標は2026年度3.2%。平均の所定内給与298,200円に当てはめると月9,542円(編集部試算)。介護の職場は介護職員等処遇改善加算で、2026年6月に対象が介護従事者へ広がり、訪問リハビリテーションは1.5%で新設
病院・診療所
ベースアップ評価料(目標は2026年度3.2%)
訪問看護ステーション
訪問看護ベースアップ評価料(同じ目標)
介護の職場
介護職員等処遇改善加算(2026年6月に対象を介護従事者へ拡大・訪問リハは1.5%で新設)
3.2%の目安
月9,542円(平均の所定内給与298,200円から・編集部試算)
確認日
2026年9月30日

「令和8年度」は2026年度、「令和7年」の賃金構造基本統計調査は2025年6月分の給与などを調べたものです。ベースアップ評価料の全体はベースアップ評価料の総まとめで扱っています。

働く職場で仕組みが違う

リハビリ職は、病院・訪問看護ステーション・介護施設など働く場所が幅広く、賃上げのお金が出てくる仕組みも職場によって違います。

職場賃上げの仕組み
病院・診療所(医療保険のリハビリ)ベースアップ評価料(外来・在宅、入院)。2026年度の目標3.2%、2027年6月に2段階目(予定)
救急搬送が年200件以上などの病院上に加えて看護職員処遇改善評価料。理学療法士・作業療法士は、病院の判断で対象に加えられる
訪問看護ステーション訪問看護ベースアップ評価料(医療保険の利用者の分)。介護保険の利用者の分は、2026年6月から処遇改善加算(1.8%)
介護老人保健施設・通所リハなど介護職員等処遇改善加算。2026年6月に対象を介護従事者へ拡大
訪問リハビリテーション(介護保険)介護職員等処遇改善加算を2026年6月に新設(加算率1.5%)
施設基準の通知(医科・訪問看護の抜粋)、厚生労働省老健局の通知(令和8年3月13日)より編集部作成(2026年9月30日確認)

いくら?(平均の給与に目標の率を当てはめる)

賃金構造基本統計調査は、理学療法士・作業療法士を「理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,視能訓練士」という1つの区分で集計しています。令和7年の数字は次のとおりです。

所定内給与額(月)298,200円
きまって支給する現金給与額(月)309,900円
年間賞与その他特別給与額717,200円
平均年齢・勤続年数36.2歳・8.4年
(参考)令和6年の所定内給与額299,400円
政府統計の総合窓口(e-Stat)令和7年・令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者・職種 第1表(産業計・企業規模10人以上・男女計)より編集部作成(2026年9月30日確認)。所定内給与額は残業代などを含まない月の給与、きまって支給する現金給与額は残業代などを含む。賞与は前の年1年間の分

この平均の所定内給与に国の目標の率を当てはめると、目安は次のとおりです(編集部試算)。

年度目標の率月の目安
2026年度3.2%9,542円
2027年度まで6.4%(予定)19,085円
298,200円×率の編集部試算(1円未満を四捨五入)。2027年度の分は、令和9年度の予算編成で「加減算を含め」調整する条項があり、確定ではありません

厚生労働省の資料は、目標を「令和8年度に3.2%(看護補助者・事務職員は5.7%)、令和9年度にさらに3.2%(看護補助者・事務職員は5.7%)の賃上げを目指す」としています。職場全体の目標なので、配り方しだいで一人ひとりの上がり幅は変わります。なお、令和6年から令和7年にかけて、この区分の平均の所定内給与は299,400円から298,200円とほぼ同じでした(統計の平均で、同じ人の給与の変化ではありません)。

病院・診療所では対象職員(年齢の制限なし)

病院・診療所のベースアップ評価料について、施設基準の通知は対象職員を「当該保険医療機関に勤務する職員(40 歳以上の医師及び歯科医師並びに業務委託により勤務する者を除く。」としています。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士には年齢の制限はありません。40歳未満に限られるのは医師・歯科医師と保険薬局の薬剤師です。

救急搬送が年200件以上などの病院にある看護職員処遇改善評価料は、看護職員が必ずの対象で、施設基準の通知は「当該保険医療機関の実情に応じて、当該保険医療機関に勤務する看護補助者、理学療法士、作業療法士その他別表1に定める職員(非常勤職員を含む。)も加えることができること。」としています。対象に加えるかは病院が決めます。詳しくは看護師の処遇改善手当2026で扱っています。

訪問看護ステーションのリハビリ職

訪問看護ステーションの理学療法士・作業療法士・言語聴覚士も、訪問看護ベースアップ評価料の対象職員です(専ら管理者の業務をする人と業務委託の人を除く)。ステーションに入る額は医療保険の利用者の人数で決まり、介護保険の利用者の分は2026年6月から処遇改善加算(訪問看護は1.8%)が受け持ちます。仕組みは訪問看護のベースアップ評価料2026にまとめています。

介護の職場(老健・通所リハ・訪問リハ)は処遇改善加算

介護保険のリハビリの職場は、介護報酬の「介護職員等処遇改善加算」の仕組みです。2026年6月の介護報酬の改定について、厚生労働省老健局の通知(令和8年3月13日)は次のように書いています。

  • 対象を広げた——「今回から、介護職員等処遇改善加算(以下「処遇改善加算」という。)の対象について、介護職員のみから介護従事者に拡大する」
  • 賃上げの規模——「介護職員のみならず、介護従事者を対象に、幅広く月1.0万円(3.3%)の賃上げを実現する措置を実施する」
  • 訪問リハを新設——これまで対象外だった訪問リハビリテーションにも加算を設け、加算率は(介護予防)訪問リハビリテーションで1.5%(2026年6月以降)
  • 配り方——職種の間の配り方は「介護サービス事業者等の判断により、事業所内で柔軟な配分を認めることとする。」とされています

介護の職場でリハビリ職にいくら配るかは事業所が決めます。加算の仕組みの細かい条件は、勤め先の事業所の説明で確かめてください。

2027年はどうなる?

ベースアップ評価料は、2027年6月から点数を2倍にするなどの2段階目が点数表に書かれていて、目標は2027年度にさらに3.2%です。ただし2025年12月24日の大臣折衝事項には「令和9年度予算編成において加減算を含め更なる必要な調整を行う。」という条項があり、確定ではありません。見通しは看護師の給料は2027年も上がる?で扱っています。

自分の職場で確かめること

  • 職場が届け出ているか——病院・診療所・訪問看護ステーションは、地方厚生局の名簿でベースアップ評価料の届出を確かめられます。見方はベースアップ評価料が給料に反映されない?にまとめています
  • 説明を求める——ベースアップ評価料の施設基準は、職員から照会を受けたら書面などで分かりやすく答えるよう職場に求めています
  • 介護の職場——処遇改善加算を取っているか、リハビリ職への配り方がどうなっているかを、事業所の説明で確かめます

よくある質問

理学療法士のベースアップは2026年いくらですか?
国の目標は2026年度に3.2%です。令和7年賃金構造基本統計調査の平均の所定内給与298,200円(理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,視能訓練士)に当てはめると月9,542円になります(編集部試算)。職場全体の目標なので、一人ひとりに保証された額ではありません(2026年9月30日確認)。
リハビリ職はベースアップ評価料の対象ですか?
病院・診療所と訪問看護ステーションで働く理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は対象です。年齢の制限はありません。業務委託で働く人は対象外です。
老健やデイケアの理学療法士はどうなりますか?
介護保険の職場は、ベースアップ評価料ではなく介護職員等処遇改善加算の仕組みです。2026年6月から、加算の対象が介護職員から介護従事者に広がりました。リハビリ職への配り方は事業所が決めます。
訪問リハビリの理学療法士は対象ですか?
介護保険の訪問リハビリテーションには、2026年6月から介護職員等処遇改善加算が新しく設けられました(加算率1.5%)。訪問看護ステーションから訪問するリハビリ職は、訪問看護ベースアップ評価料の対象です。
2027年も上がりますか?
ベースアップ評価料は2027年6月に2段階目が予定されていて、目標は2027年度にさらに3.2%です。ただし令和9年度の予算編成で加減算を含めて調整する条項があり、確定ではありません。

出典

本記事の条件・日付は、上記の公表資料の記載を確認日時点で書き写したものです。月の目安は統計の平均に目標の率を掛けた編集部試算で、実際の支給額は勤務先ごとに異なります。2027年度の分は令和9年度の予算編成などで変わる場合があります。当編集部は、記事で取り上げる医療機関・介護事業所・求人サービス各社の関係者ではありません。

更新履歴

  • 2026年9月30日:公開